年越し屋久島縦走の記録3(おわり)

(続きの続き)

3日目は7時に起床。ゆっくり朝食を食べ、丁寧にパッキングをし、8時40分ごろ小屋を発った。

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新高塚小屋

段々と木が立派な景色に変わっていく。

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高塚小屋

高塚小屋。新しくなってる。人がいっぱい。

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縄文杉

縄文杉。トレッキング客が何組か来ていた。写真を撮ってもらった。

1日目、2日目と比べて格段に人とすれ違う頻度が増えた。現実に戻るときが近い。

帰りのバスに間に合わせるため、少し急ぎ気味でウィルソン株を通過する。昼食は行動食で済ませつつ、順調にトロッコ道まで来た。

高塚小屋からトロッコ道までのあいだに、追い越し追い越されしながら4回同じ人たちとすれ違った。基本山ですれ違う人とは挨拶するけど、何度も初対面みたいにこんにちはーて言うのは違和感がある。かといって世間話をするコミュ力はない。あいまいにあ、どうもーみたいなことを言いながら頭を下げることになるがなんだか気まずい。

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ロッコ

ロッコ道はほぼ無心で歩く。時々板が滑りやすくなっているので油断は禁物だ。

楠川分れから辻峠までまあまあきつい上りが続く。時間がなかったので、太鼓岩はスキップした。

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ラストは白谷雲水峡。前後左右天地、みどりの空間だ。この中にいるだけで視力が上がりそう。植物はさすがに夏ほどの勢いは感じられなかったが、それでも美しいことに変わりない。人間は自然には敵わない。

自分は人間で、人間社会で生活して、人間の言動に心を動かされて、人間のために何かして、何かされている。だから、人間がこの世界の中心だという風に考えが傾きがちだ。でも、やっぱりそんな訳なかろうと、圧倒的自然を前にすると思えてくる。

若干の余裕をもってバス停に着けた。

宮之浦港近くの民宿に泊まり、翌朝の高速船で鹿児島へ戻る。